保育園生活

無資格・未経験の主婦が一念発起して保育業界に飛び込んでみた話。保育や園児に関する考察と、子どもたちへの愛を綴ります。

保育士配置基準

突然だけど、保育園には、国が定めている職員配置基準というものがある。

 

それによると、0歳児では、園児3人につき保育士は1人以上となっている。

 

ということは、クラスに6人いれば、保育士は2人いればまかなえるということ。

 

だけど、実際にはそうはいかない、ということを、働き始めて初めて知った。

 

0歳児でも、発達段階は色々だが、まだねんねの赤ちゃんだと、一人が抱っこで寝かしつけをしている間、もう一人は残り5人をいっぺんに見なくてはならない。

 

そのなかで、一人が例えばオムツ替えをすることになったら、残りの子どもは誰が見るのか?

 

誰かがミルクを吐き戻したりしたら、いったい誰が処理するのか?

 

他の子どもを放ったらかしにするわけにはいかない。

 

まだ頼りないので、どこで頭をぶつけるか分からないし、どこで怪我するか分からないので、常に目を配っておく必要がある。

 

食事の時も、一人で3人の食事がスムーズにうまく与えられるわけではなく、それぞれ一人がミルクを作り、飲ませ、一人が食事の介助、一人が片付けをしている間、もう片方が常に残りの5人をみなくてはいけないということは、想像以上に大変だ。

 

その他にも、吐き戻したり下痢をしたり、赤ちゃんには色々ある。

 

一歳児になると、一人で6人見ることになるが、これも、今度は噛みつき引っ掻きが出てきたり、やっぱりオムツ替え、おもらしなんかがあると、もう一人は残りの10数人をいっぺんに見なくてはならないという状況になる。

 

そういうことを考えると、配置基準は、もう一人ずつ増やしてもらってちょうどいいくらいだなぁ、と思う。

 

ちなみにわたしの勤めている園は、十分な数の保育士や補助員を配置してもらえているので、その点はとても有り難い。

 

それでもやっぱりやることは山積みで、保護者対応や製作、イベントの準備、お昼寝中の連絡帳や日誌などを時間に追われながら書いているのだから、保育士は本当に一日中フル稼働である。

 

 

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不思議なこと。

昨日、とってもお腹が痛くて、職場へ行くのを躊躇していた。


理由が分からないけど、最近たまにやって来る腹痛。


どうしようか…どうしようか…と考えるうちに時間になってしまったので、とりあえず電車に乗って職場に行った。


少しお腹を抑えながら2階への階段を昇り、年少さんのクラスの前を通ると、一人の子が、保育士に抱かれているのが見えた。


その子と目が合い、わたしがにこっと微笑んだ瞬間、その男の子はいきなり、

「あっ、泣いてる!泣いてる!」

と言ったのだ。


抱っこをしていた保育士さんは、

「いやいや、泣いてない。泣いてない」

と言って、笑っていたが、

わたしは内心、心の中を覗かれたような気がして焦った。


確かに泣きそうなくらい痛かったから。


その子はその後も、

「泣いてる、泣いてる」

を繰り返して、わたしの気持ちを代弁(?)してくれた。


わたしはなぜかその後腹痛が少しおさまり、終業時間まで持ち堪えることができた。


なんとも不思議な話。


子どもにはやっぱり何か、見えるのかもしれない。



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寝かしつけの時に考えること

前々から疑問だったけど、誰にも聞いたことがなかったこと。

というより、あまりにバカっぽい質問なので聞くのを躊躇していた。

それは、

保育者は、子どもを寝かしつける時に、何を考えながらしているのか?

ということ。

我ながらほんとに初歩的だなぁと思う。

でも、おんぶや抱っこをしている時、ふと目を覚ました子をトントンしている時、他の保育士さんは、特に何も考えていないように見える。

でも、わたしは何も考えずにそれらをすることができなかった。

無になろうと思うほど、何か余計なことを考えてしまって、そうすると寝かしつけがうまくいかず、子どもが泣き出してしまう。

いったいどういう気持ちで寝かしつけをすればいいのか?

自分の子どもでも悪戦苦闘したわたしなので、寝かしつけが下手なのは重々承知だから、余計にその真相(?)が知りたくなった。

でも、今日、天から降ってきたみたいに、突然分かった。

神様からの許可がやっと下りたのかもしれない。

それは、無になることでもなく、寝てくれと祈る気持ちでもなく、ただ、大丈夫だよ、

という気持ちで寝かしつけすればいいんだってこと。

半年以上経ってから気づくのは、我ながら情けない。

しかし、何でも頭で考えてしまうわたしには、こんなことも分からないのである。

そんなこんなで、今日の寝かしつけは、すべて上手くいった。

気持ちひとつでこんなに変わるなんて、子どもはやっぱり保育者の思いを無意識に受け取っているとしか思えない。


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小さなことを楽しむ気持ち

職場復帰して、体調も回復してきて、清々しい気持ち。

 

赤ちゃんたちと遊んでいて、みんなの成長ぶりに驚くことばかり。

 

みんな1歳を迎えて、いきなりスタスタと歩き出す子や、おしゃべりを始める子もいるし、自己主張が出てきて喧嘩を始めたり、手が出てきたり…

 

人格って、こんなに小さい時からはっきりと表れてくるんだなぁ…、と、改めて感慨深い気持ちになった。

 

それでもみんな良く笑って、保育園を楽しんでいるみたい。

 

わたしも大分慣れてきたようで、赤ちゃんとの遊び方のコツが、だんだん掴めてくるようになってきた。

 

それは、どんなに小さいことでも、どんなに大人からするとつまらないと思えるようなことでも、子ども目線で楽しむこと。

 

子どもの気持ちになってみれば、虫ひとつとっても、お花ひとつとっても、新しくて刺激的な発見である。

 

葉っぱが風に揺れるだけで、笑う子もいる。

 

追いかけるだけで、興奮して止まらない子もいる。

 

「楽しい」の感度が高いというべきかな?

ハードルが低いというべきかな?

 

 

保育者は、子どもに見習って、そんな小さなことを楽しむ気持ちが必要だ。

 

子どもを見ていると、大人になるにつれて、だんだんと、心ときめくものや、面白がる気持ちが減ってくるんだなぁ〜、と思ってしまう。

 

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復活

今日、久しぶりに仕事場に行けた。

 

本当にみんなに迷惑をかけて、申し訳ない気持ちで平謝り。

 

でも、誰一人責める人はいなく、むしろ温かい言葉さえかけてくれた。

 

なんて恵まれているんだろう…。

 

できるだけ頑張らなくては!

 

そして、一番の心配の種だった子どもたち。

 

わたしのことはすっかり忘れて、泣かれてしまうだろうなぁ…、と思っていたけど、そんなことはなく、みんな笑顔を見せてくれた。

 

本当に驚いた。

 

子どもって、案外覚えていてくれるもんなんだなぁ…。

 

前と変わらずわたしの膝に乗ってくれたり、本を読んでと言ってくれたり、抱っこしてと言ってくれたり…

 

幸せ者である。

 

わたし、このお仕事続けてもいいのかな、と、不安がいっぱいだったけど、子どもたちにも受け入れてもらえるなら、精一杯頑張っていこう。

 

みんなありがとう。


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喘息

以前からその気配はあったのだけど、先週くらいから本格的に喘息に罹ってしまって、とても辛い。

 

咳のしすぎで胸が痛み、肋骨が痛み、折れるんじゃないかと思うくらい。

 

仕事もずっと休んでしまっている。

 

このまま干されるんじゃないだろうか…。

 

最近は、正直、咳が辛くて子どもたちのお世話をするのも苦痛になっていた。

 

無理して仕事してたのも悪化させた一因だったかもしれない。

 

夜中も2、3時間で目が覚めて、咳で眠れないので、しばらくぼーっとしている。

 

年に一回の子どもの運動会と、すでにお金を払ってしまっていた保育セミナーには、這うような気持ちで行った。

 

この苦痛、いつまで続くんだろうか。

 

喘息がこれほど辛いものとは思わなかった。

 

何でもなってみないと分からない。

 

うちの父も喘息発作を起こしていたけど、あの年では、わたしの何倍も辛かっただろう。

 

とにかく家で休養する。それしかない。

 

せっかく保育の仕事を始めたのに、これで辞めるようなことになったら嫌だなぁ。

 

 

スーパー赤ちゃん

受け持ちの0歳児の中で、6人中、唯一の女の子がいる。

 

その子を見ていて、わたしは毎日非常に驚かされている。

 

なんといっても、成長具合が半端無いから。

 

体の面だけでなく、精神面も、とても生まれてまだ1年ちょっととは思えない。

 

1歳になる前からもちろん歩き出し、片言を話し始め、今では手遊び歌をほんの1回で覚えたり、職員のことを真似して何でも手伝いたがったり、おやつ、お散歩などの時は、次の行動を察知して自分から動き出す。

 

その分自己主張は激しく、食事の際には、自分から食べたいものを食べたい順番でやらないと気が済まないし、怒る時は、顔を真っ赤にし、全身震えながら足をバタバタと、ものすごいアピール。

 

そんなんだから、他の0歳児ちゃんともちろん楽しく戯れるわけもなく、その他男児たちがそれなりに楽しく過ごしているのを、ほとんど横目で冷めた目で見ている。笑

 

お散歩中なんて、顔を背けて腕なんて組んじゃってるし。

 

まだ生まれて1年ちょっとしか経っていないのに、何という成長だろうか。

 

こんな子もいるんだ…。

 

赤ちゃんというか、もはや立派な子どもである。

 

はっきり言って、年齢に対していつも幼い自分の子しかあまり詳しく知らなかったわたしは、かなりの衝撃を受けた。

 

そしてそんな子なので、もちろん正職員とそうでない人の区別も付いていて、彼女の中では地位の高い正社員のお膝に座るのが定位置で、地位の低いわたしのところには滅多に来ない。笑

 

むしろ、近づくと逃げられる。笑

 

きっとどの世界に属しても、サッと上へ上り詰めるタイプ。

 

はっきり言って、わたしとは正反対である。

 

今の悩みは、この子と2人で遊ぶ状況になった時に、どう遊べばいいか分からないこと。笑

 

心が通じ合う気がまったくしないので、時々困り果てている。

 

 

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