資格のない保育者
職場に、無資格だが、保育に興味があって・・・、という若い女性職員が入ってきた。
とても感じが良かったということで雇われたが、この女性が、本当に良くできるということで評判になっている。
保育を基本的に理解し、仕事を覚えるのも早く、子どもたちにもすぐに懐かれ、周りの同僚や先輩保育士たちからも、厚く信頼を置かれている。
入って3年目になるわたしも、彼女には驚嘆してしまった。
彼女には子どもがまだいなく、どこで覚えたわけでもないのに、泣いてる子を上手にあやし、気をそらせ、いつも楽しい方向に持っていける。
子どもたちと接する時は、本当に楽しそうに遊ぶ。
それを見ながら、わたしが子どもであっても、長年いるどんな保育士よりも彼女のところへ向かってしまうだろうなぁ・・・と思ってしまった。
何より、どんな子でも受け止めるよ、という、その笑顔。
何をしてもいいんだよ、という、その安心感。
保育者にとって一番大切なのは、きっとそこなんだろうなぁ…という気がしてならない。
保育の業務は長年やれば、最低限のことはできるようになる。
事務作業や制作なんかも同じ。
でも、人格という点を取ってみれば、人は一人一人やっぱり違っていて、だからこそ、人間関係の合う合わないもあり、そこで、保育者はその力量を問われる。
保育者はつまり、資格のあるなしに関わらず、その人格が大きく影響する職業なのだ。
わたしもその域を目指せるか?
まだまだ道は長い。