シロツメクサ
保育が上手くいかない。
自分の思い描くような保育ができない。
ここ最近、そんなことでずっと悩んでいた。
でも、昨日、そんなことを覆してくれるような出来事があった。
年少の女の子が、わたしに、シロツメクサで可愛い指輪を作ってくれたのだ。
まだおぼつかない指先で、何度も失敗しながら、でも諦めずに、わたしの小指と人差し指に指輪をはめてくれた。
その時、わたしは、そうだ、こういうことが、保育なのだった、と思い出したのだ。
子どもたちの純粋な優しさを目にすること。
心で感じ取ること。
それが、保育の醍醐味なのだった、と。
なんだかずっと忘れていた。
技術ばかりを追いかけて、違う誰かになろうとしていた。
周りの上手な先生を見て、ため息ばかりついていた。
でも、やっぱり、わたしはわたしでしかいられない。
そのまんまを、出していくしかない。
こんなわたしでも、受け入れてくれる子どもたち。
わたしはこの中で、生きていてもいいんだ、と。
大袈裟なようだけど、沈んでいたわたしにとってはそれくらい、意味のある出来事だった。
毎日、子どもたちに悩んでばかりだけど、でも、救ってくれるのも、やっぱり子どもたち以外にはない。
子どもたちと共に暮らし、友達みたいになればいいのかも。
どうやらわたしにはそういうやり方しかできないみたいだ。
また、自分を発見した日。
Aちゃん、ありがとう。