気難しい子
気難しい子がいる。
そこまで繊細で、気難しい子どもがいたのかと思うほど。
遊びも活動も、全部自分が主体にならないと、すぐに癇癪を起こし、ひっくり返る。
じっとしていられない。常に逃げ出し走り回る。
気に入らない先生には、噛みつき、頭突き、叩きまくる。
他児が近づいても、すぐに引っ掻く。
他の先生たちの中には、そんなことをものともせずに、上手く触れ合っている先生もいる。
でもわたしがその先生の真似をしてみても、やはり上手くいくものではない。
場が白けておしまい、みたいな雰囲気になってしまう。
正直、その子が求めているのが何なのか、全く掴めていないのだ。
どうすれば笑ってもらえるのか、安心してもらえるのか分からずに、いつも見当違いなことをして、余計にその子を怒らせる。
でも、こちらもクラスに入ると、いつもその子のことを避けるわけにはいかないので、毎回、ものすごく困る。
まさに、暗中模索状態。
その子のことを理解しようと、初めは努めていた。
でも、理解して共感しようとしても、事態は悪化するばかり。
そのうちに諦めて、わたしは何にもしなくなった。笑
今は、ただ、波立たせずに、空気のような存在になって、その子の周りをうろついている。笑
そのうちに、何か掴めるかな。
あまり期待はせずに、淡々と、何度もチャレンジしていくしかない。